和歌山市内の文化会館運営委員会の積立金120万円余りを私的に流用したとして、市は13日、市民環境局の男性主幹補(59)を停職6カ月の懲戒処分とした。同職員は同日付で依願退職した。
市によると、同職員は、積立金計120万9843円を平成27年6月から28年2月にかけて18回にわたり、自身のカードローン返済や競馬代に流用。3月に発覚する前の2月中までに全額返済していたという。
同職員は26~27年度の2年間、館長を務め、通帳と印鑑を管理していた。積立金は委員会の活動経費として委員20人の会費を積み立てたもの。「口座に不自然な出金履歴がある」と、委員長から市に指摘があった。
管理監督責任として、同局の当時の所属課長、副課長を厳重注意とした。再発防止策として通帳と印鑑を別に管理することにしたという。
市は同日会見し、「市職員全体の名誉と信用を傷付ける行為で、市民に深くおわびする。失った信頼を一日も早く回復できるよう再発防止を図り、適切な公務運営に努めていく」と陳謝した。