和歌山西署は17日、和歌山市塩屋の精神科病院、医療法人宮本病院に入院中の男(69)を、別の入院患者の男性(70)を殺害した殺人容疑で緊急逮捕した。男は容疑を認めているという。
同署によると、男は同日午前0時5分ごろから同30分ごろまでの間、同じ病棟に入院中の男性の部屋に行き、頭を木製の二つ折り将棋盤で数回殴り、さらに男性の首を絞めるなどして殺害した疑い。「えらいことしてもた。殺してもた」と男から打ち明けられた病院関係者が通報。駆け付けた署員が男に事情聴取したところ、犯行を認めたため逮捕した。
死亡した男性は、2階の4人部屋に入院。他の3人は就寝中で犯行には気付かなかったという。男性の頭には、殴られた際にできたとみられる打撲や、首に絞められたような痕が残っていた。
男は取り調べに対し、落ち着いた様子で素直に応じているという。17日午前11時現在、男性の死因は不明で、同署は司法解剖で死因の特定を進めるとともに、詳しい動機について追及している。
病院関係者は「普段と違った様子もなかったので、隔離措置もしておらず、動機は分からない」と話している。