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Channel: 事件・事故 | わかやま新報
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入浴中やけど97歳死亡 和市の老人ホーム

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和歌山市中島の住宅型有料老人ホームあかり苑中島(定員52人)で4日午後1時25分ごろ、入所していた97歳の女性が入浴サービス中、高温の湯船が原因でやけどを負い、搬送先の市内の病院で約9時間後に死亡する事故があった。和歌山東署は、入浴介助をしていた30代の男性ヘルパーから当時の状況を聞き、業務上過失致死容疑で捜査するとともに、6日以降に遺体を司法解剖し詳しい死因の特定を進める。

同施設によると、湯船の温度設定は、入浴前の準備時間などで冷めることを加味し、常時、高めの42度程度に固定。当日は、猛暑や温度調整の部品の故障など何らかの原因で、さらに高温の状態になっていた可能性があるという。

女性は入浴当時、リフトに乗った状態で湯船に漬かり、熱そうな仕草をしたことに気付いた男性ヘルパーが、リフトを上げて冷却などの処置をしたが、下半身を中心にやけどを負ったという。男性ヘルパーは事前に湯船に手を入れて温度確認をしたが、肌が弱いことを理由に薄手の手袋をしていたため、高温の状態に気付かなかったとみられている。

施設内には浴室は4室あり、女性が利用した浴室は同日、午前に1人が利用し、午後は1番目だった。湯は毎回入れ替えているという。

女性は過去に脳出血などを患い、言葉を発することができない、寝たきりの要介護5の状態だったという。

事故を受けて施設側は、入浴介助を2人体制にすることや、温度計の設置、温度確認サインの励行などの再発防止策を考えているとしている。施設の運営法人代表の男性は「温度管理の不手際により、女性には最後につらい思いをさせて申し訳なく思っている」と話した。


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