広川町の温泉施設の駐車場で自家用車を許可なく充電し、窃盗未遂の容疑で和歌山地検に書類送検された松坂英樹県議(55)=共産党、有田郡=は8日、浅井修一郎県議会議長に辞職願を提出した。
松坂議員は2月12日午後6時半ごろ、広川町の温泉施設駐車場のコンセントから自家用のハイブリッド車を充電したところ、ブレーカーが落ち、施設の自動販売機などが停電した。「以前にフロントで許可を得て充電したことがあり、今回は必要ないと思った」と松坂議員は説明したが、同施設側は「これまでに充電するとの断りを入れられた従業員はいない」と話し、湯浅署は7日付で松坂議員を送検した。
8日、県庁で記者会見した松坂議員は「充電は利用料の一部という甘い考えがあった。辞職することで政治家としての責任を取りたい。今後のことは全く考えていない」と述べた。また、約3年にわたり、和歌山市の議員会館で40回程度、秋葉山公園県民水泳場の駐車場で6回、民間の有料駐車場で4回、各施設の正式な許可を得ることなく自家用車の充電を行ったことも明らかにした。
会見に同席した共産党県委員会の下角力委員長は「責任を取りたいとする本人の意思を尊重した」と話した。
松坂議員は平成15年の県議選で初当選し、現在4期目。議員辞職は、15日に再開される本会議の審議を経て、許可される見通し。