和歌山市内で１１日、高齢の女性が市職員や銀行員を名乗る人物にキャッシュカードをだまし取られる特殊詐欺被害が２件相次いだ。
和歌山北署管内では８０代女性が現金約２０万円を引き出される被害に遭った。
同署によると、同日午後１時ごろ、市職員を名乗る男から女性宅に「医療費の払い戻しが１万５０００円くらいある」と電話があった。続いて銀行員を名乗る男から「キャッシュカードを交換する必要がある。今から行員に古いカードを取りに行かせる」と電話があり、午後１時３０分ごろ、銀行員を名乗る男が女性宅を訪れ、キャッシュカード１枚をだまし取られた上、暗証番号を聞き出された。女性は夕方に特殊詐欺への注意を呼び掛ける地区の防災無線を聞いて詐欺を疑い、１１０番通報した。
女性宅を訪れた男は２０代くらいで、身長は約１６５㌢。黒い短髪で、黒っぽい色のスーツや黒縁眼鏡、ネクタイを着用していたという。
和歌山東署管内では、７０代の女性が同様の手口でキャッシュカード１枚をだまし取られた。
同署によると、同日午前１０時ごろ、女性宅に市役所の職員を名乗る男から健康保険の還付金があるとの電話があった後、銀行員を名乗る男が古いキャッシュカードを回収するなどと電話で持ち掛けた。女性は１１時３０分ごろ、自宅を訪れた銀行員を名乗る３０代ぐらいの女にキャッシュカードを渡し、暗証番号を教えてしまったという。
女性は昼過ぎ、何かおかしいと感じて１１０番通報したが、同署では現金が引き落とされた可能性があるとして、捜査を進めている。