梅雨前線の影響で20日、和歌山県中部を中心に大雨に見舞われた。和歌山地方気象台によると、19日午前3時の降り始めからの総降水量は21日午前10時現在、田辺市龍神で325・5㍉を記録。有田川町清水で同地域の6月観測史上最大となる1時間あたり62・0㍉の降水量を観測した。人的被害は確認されていない。
20日午前11時57分にかつらぎ町や有田川町で発令された洪水警報(9自治体)は、21日午前5時54分に解除。20日午後0時13分にかつらぎ町で発令された大雨警報(7自治体)は同11時41分に解除された。
県によると、貴志川や有田川などの河川で氾濫注意水位を超過。由良川の護岸の一部が崩壊した。道路では大雨や冠水の影響で全面通行止めが相次いだ。21日午前9時半現在、近露平瀬線と国道425号で全面通行止め、424号で片側通行規制を実施している。
JR西日本和歌山支社によると、駅に設置の雨量計が相次いで規制値に達し、一部車両でトラブルが発生。この影響により、きのくに線普通列車が御坊―白浜駅間などで36本、和歌山線五条―橋本駅間などで23本、きのくに線特急くろしお号和歌山―新宮駅間などで14本の計73本が運転を休止(部分運休含む)し、約7000人の足に影響した。
21日にも影響し、きのくに線普通列車の御坊―白浜駅間、和歌山線の五条―橋本駅間で運転を見合わせ、きのくに線で2本、和歌山線で4本が運休(同)。きのくに線は午前8時42分、和歌山線は10時39分に復旧した。