和歌山県立医科大学付属病院は21日、敷地内に駐輪していた学内関係者の自転車を2回にわたって盗んだとして、副主査看護師の男性(31)を同日付けで停職6カ月の懲戒処分とし、当時の看護師長を厳重注意した。男性は犯行を認めており、同日、依願退職した。
同病院によると、男性は2014年5月に、学生(当時)が所持する自転車(定価約30万円)、同12月には医師が所持する自転車(定価約10万円)を盗んだとされる。自転車は自宅ガレージで保管していた。
男性は3月の引っ越しに合わせ、ことし1月20日から2月初旬の間に、盗んだ1台目の自転車をネットオークションに出品した。オークションを利用した被害学生が約3万円で自転車を落札。窃盗品だと気付いて警察に被害届を提出し、犯行が発覚した。男性は今月6日、窃盗罪で書類送検されている。
窃盗の動機について「自転車が欲しくなった」と説明し「大変申し訳ないことをしてしまった」と話したという。
ことしに入り、同院での戒告以上の処分は3件目。同日の記者会見で山上裕機病院長は「公的な大学病院の職員であり、二度とこういうことが起こらないよう努めたい。県民の皆さまをはじめ、被害に遭われた方々に深くお詫びします」と謝罪した。