勤務先の高校の女子生徒にみだらな行為をしたとして、和歌山県教育委員会は２８日、県立高校の２０代の男性教員を２７日付で懲戒免職処分としたと発表した。８月にも同様の事案で県立高の３０代男性教諭が懲戒免職となっており、県教委は「同様の処分が繰り返され、深刻な状況と受け止めている」とし、県民に陳謝した。
発表によると、男性教員はことし７月３０～３１日に県内のホテルで、８月１１～１２日に県内の自宅で、勤務先の女子生徒にみだらな行為をした。男性教員は女子生徒の教科指導や課外活動を担当し、生活や家庭のことなどの相談を受け、ＳＮＳで個人的な連絡も取っていた。
１０月中旬、男性教員と女子生徒の関係について学校に情報が寄せられ、発覚。学校や県教委の聞き取りに２人は関係を認め、恋愛感情はなく、教員がみだらな関係を強要したこともないと説明しているという。
男性教員は「絶対に許されない行為をしてしまった。教育者としての自覚を欠いた行動で深く反省している」などと話しているという。
女子生徒、保護者ともに静かに学校生活を送りたい意向を示しているとし、県教委は本人の特定につながりかねない情報は公表せず、男性教員への刑事告発もしない方針。
生徒への淫行による教員の懲戒免職処分が相次いだことを受け、県教委は各県立学校と市町村教委に通知を出し、校長が教職員一人ひとりと面談し、わいせつ行為は犯罪であり、児童生徒の成長に重大な影響を及ぼすなどの内容を伝えること、教職員と児童生徒の日常の関係に不祥事の種がないか確認することの２点を要請した。
また、教職員の処分の指針を見直し、児童生徒とのＳＮＳでのやり取りなどについて盛り込むよう、改正を進める方針を示した。
陳謝する県教委幹部ら